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早期介入がカギ!外反母趾について解説します

ブログをご覧下さりありがとうございます。

パーソナルジムBIOHACKのトレーナー、坂内です。

 

足の親指がくの字に曲がる外反母趾。

見た目だけでなく、痛みを伴うこともあるため、

悩んでいる方は多いと思います。

 

一説では、裸足や草履で過ごすことがほとんどだった

江戸時代などでは外反母趾で苦しむ人はあまりおらず、

生活が欧米化し、靴を履く習慣が定着するようになってから

外反母趾は増加傾向となっているとも言われています。

 

ある意味現代病ともいえるかもしれない外反母趾。

このブログでは

・外反母趾の定義

・外反母趾の要因/なりやすい人

・外反母趾予防・改善方法

を解説していきます!

 

外反母趾の定義

外反母趾とは

外反母趾は、母指中足趾節関節…

略してMP関節という関節部分から、

母趾が二趾の方へ曲がってしまっている状態です。

 

 

このMP関節が変形し、外に向いてしまうことから

「外反母趾」という名前になっています。

 

この母趾のMP関節の骨や軟組織が

ぼこっと盛り上がったものが「バニオン(bunion)」

と呼ばれ、外反母趾の人が痛みを訴える場所でもあります。

 

 

外反母趾の特徴

日本整形外科学会のガイドラインでは、

この外向きに変形した角度が20度を超えた状態が

外反母趾とされていて、この角度で重症度が

以下の様に分類されます:

 

・20°~30°・・・軽度

・30°~40°・・・中度

・40°以上・・・重度

 

 

また、外反母趾の特徴として挙げられるのが

開帳足 です。

母趾から小指の付け根を結んで「横アーチ」

としますが、開帳足はこの横アーチが少ない・

もしくは無くなってしまっていて、

この開帳足も外反母趾の特徴と言われています。

 

 

これは、横アーチが崩れるということは

足の骨が広がってしまうということなので、

筋肉が母趾の関節を引っ張るベクトルが変わってしまう

=MP関節が内側に引っ張られてしまう

からだと言われています。

 

外反母趾の要因/なりやすい人

外反母趾にはいくつかの外的・内的要因があります:

・性別(女性に多い)

・年齢(65歳以上に多い)

・遺伝(骨の形状など構造的なもの)

・関節の不安定性(=緩さ)

・開帳足・扁平足

・靴

 

統計によると、男性に比べて女性の方が

外反母趾になりやすく、

その中でも、高齢の女性に好発するといわれています。

 

約50万人からデータをとったNixら(2010)の研究では、

成人男性8.5%に対して女性が約26%、

65歳以上では男性16%に対して女性は36%が外反母趾を有していたそうです。

Nixら(2010)のデータを抜粋・日本語訳

 

次に遺伝についてですが、

これは、骨の形状などの遺伝が、外反母趾にりやすい

要因の一つとなっている可能性があります。

 

例えば、母趾の足根中足関節という関節(下図)の

関節面がつるっとしたフラットなタイプの

足の持ち主に、外反母趾が多かったという報告があります。

反対に、関節と関節がピタッとくっつくような

凹凸のある関節面は、外反母趾になっていない

健常な人にしか見られなかったそうです。

 

これは、関節面がぴったりとくっついている

=関節に安定性がある。反対に

関節面がフラット=関節が不安定であることから

足根中足関節の不安定性も外反母趾に関連性があると

言われています。

 

そして、毎日履いている靴も

外反母趾と深い関連性があると考えられています。

 

先の細い革靴やハイヒールを使用している/していた

人の外反母趾の自覚率が高いのは研究で明らかになっています。

加えて、オープントゥの様な先細の形状ではなくても、

ハイヒールを履く人は外反母趾のリスクが高くなると

言われています。

 

Sanchez-Gomezら(2019)の研究は、

つま先に圧迫のかからないオープントゥの

6cmの高さのハイヒールを履いた時、

前足の方、特にMP関節に外反、そして外転の負荷がかかり、

外反母趾が起こりやすくなると報告しました。

 

外反母趾予防・改善方法

 

まずは外反母趾の人でハイヒールを履いている人は、

使用をストップすることが賢明です。

ハイヒールの着用をやめただけで外反母趾を改善することは

難しいですが、更なる悪化を防ぎ、痛みを緩和させる

という意味では、つま先が窮屈にならない、

先細ではない靴、及び前足と踵の高低差がゼロないし

極力低い靴を着用することをおすすめします。

 

また、横及び縦のアーチを作り、

サポートしてくれるような足底板の使用は

除痛に一定の効果があるとされています。

ただし、足底板を取ると痛みなどの症状が

戻ってきてしまうので、

根本的な足の機能を改善させるためには

エクササイズが必須となってくるでしょう。

 

外反母趾に対するエクササイズ

外反母趾診療ガイドラインでは、

ホーマン運動と母趾外転筋運動という

2つのエクササイズを推奨しています。

①ホーマン運動

ホーマン運動は座って足を揃え、両母趾に

平ゴムなどを輪っかにしたものを引っかけます。

そして左右の踵をくっつけたまま、足先を

外側へ倒し、互いの母趾でゴムを引っ張り合い、

ゆっくりと元の位置へ戻します。

 

②母趾外転筋運動

母趾外転筋運動は、その名の通り

母趾を外転させるエクササイズです。

足趾の間を広げるように母趾を外側へ開いていきます。

 

これらの運動は軽度~中度の外反母趾には

ある程度の効果が見込まれると考えられていますが、

外反の角度が大きくなってしまった状態で

こういったエクササイズをすると、

筋肉が骨を引っ張るベクトルが変化するため、

かえって外反母趾を助長してしまう恐れがあります。

 

ですので、アーチ(特に横アーチ)を作り、

開帳足を改善して足部を安定させ、

筋肉が正しく作用する状態を作っていくことも

大事になってきます。

 

エクササイズ例として、

MP関節の屈曲運動を紹介します。

 

まずはMP関節がどこにあるかを知りましょう!

水かきのところから指が分かれるため、

そこがMP関節と思っている方はとても多いです。

ですが、MP関節はそのもう少し下…

趾を辿っていくとぽこっとした出っ張りがあるはずですが、

そこがMP関節です。

 

MP関節が見つかったら、

そこから指を曲げていきます。

初めは手で補助をしながらで良いので、

MP関節から動かす、という感覚を覚えていきます。

慣れてきたら、補助なしで動かしていきましょう。

よくあるのが、下の写真の様に

指先だけを曲げる動作です。

これではMP関節の運動にはならないので、

注意して行います。

 

まとめ

変化してしまった骨の構造をエクササイズで変えることは

ほぼ不可能ですが、足部の機能を高めることで

悪化を防いだり、予防を見込むことはできます。

ただし、外反の重症度によっては正しく介入しないと、

反対に外反母趾を助長してしまう可能性もあります。

 

また、どこまでがエクササイズなどの保存療法で対応出来て、

どこからが手術を考慮するべき状態なのかは

素人では判断できることではありません。

 

まずは整形外科などで医師に検査・診断をしてもらい、

その結果に応じて、トレーナーや理学療法士による適切な

運動療法や足底板などの介入を行うことが重要です。

是非、参考にしてみて下さい!

 

参照:

日本整形外科学会 外反母趾診療ガイドライン2014 改訂第2版

 

Glasoe W. M., Nuckley D. J., and Ludewig P. M. (2010). Hallux Valgus and the First Metatarsal Arch Segment: A Theoretical Biomechanical Perspective. Physical Therapy, (90)1.

 

Mason L. W., and Tanaka H. (2012). The First Tarsometatarsal Joint and Its Association with Hallux Valgus. Bone & Joint Research. (1),6.

 

Nix S., Smith M., and Vicenzino B. (2010). Prevalence of Hallux Valgus in General Population: A Systematic Review and Meta-Analysis. Journal of Foot and Ankle Research. (3), 21.

 

Perera A. M, Mason L., and Stephens M. M. (2011). The Pathogenesis of Hallux Valgus. The Journal of Bone and Joint Surgery, (93)17.

 

Sanchez-Gomez R. et al. (2019). Heel Height as an Etiology of Hallux Abductus Valgus Development: An Electromagnetic Static and Dynamic First Metatarsophalangeal Joint Study. Sensors, 19.

 

 

 

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